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フランス文学作家別研究論文紹介
このページでは作家別の作品論や人物論などに関する研究論文を時代区分別に紹介して行きます。17世紀のフランス古典主義の時期から開始していますが、順次取り上げて行きます。
17世紀(Le 17e siècle)の作家研究
フランス古典主義の胎生から謳歌の時代に活躍した作家たちの研究論文から紹介します。
ラシーヌ・ジャン(Racine, Jean) 1639-1699.
モリエール(Molièr)
本名ジャン=バチスト・ポクラン(Jean-Baptiste Poquelin)
17世紀フランスの劇作家。コルネイユ、ラシーヌとともに古典主義の三大作家の一人。
主要作品:
- 『ル・ミザントロープ』(Le Misanthrope)
- 『才女気取り』(Les Précieuses ridicules)
- 『亭主学校』(L'École des maris)
- 『女房学校』(L'École des femmes)
- 『タルチュフ』(Tartuffe)
- 『ドン・ジュアン』(Don Juan)
- 『守銭奴』(L'Avare)
- 『町人貴族』(Le Bourgeois gentilhomme)
- 『スカパンの悪だくみ』(Les Fourberies de Scapin)
- 『女学者』(Les Femmes savantes)
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- [学術論文リスト]
戦後(PostWar)編(1): 1980-2006年刊行論文;
戦後(PostWar)編(2): 1960-1979年代の論文; - Googleのモリエール検索結果; Wikipediaを参照する
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18世紀(Le 18e siècle)の作家研究
ルサージュ(Lesage, Alain René) 1668-1747.
18世紀前半に小説を書き、この時代と風俗の風刺を軽妙なタッチで描いた写実的小説の先駆者のひとり。
主要作品:
- 『びっこの悪魔』(Le Diable boitrux)
- 『ジル・ブラース物語』(Histoire de Gil Blas de Santillane)
- 『チュルカレ』(Turcaret)
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- [学術論文リスト]
[戦後編(PostWar)]; (1)1971-2010年の論文
19世紀(Le 19e siècle)の作家研究
バルザック(Balzac, Honoré de) 1799-1850.
19世紀フランスを代表する小説家。ヴィクトル・ユーゴーや、アレキサンドル・デュマの親友でもある。小説群『人間喜劇(La Comédie humaine)』によって写実的な観察の方法を確立した。この写実的小説群は19世紀ロシア文学(ドストエフスキー、レフ・トルストイ)のさきがけとなった。
主要作品:
- 『クロムウェル』(Cromwell)
- 『ふくろう党』(Les Chouana)
- 『人間喜劇』(La Comédie humaine)
- 『結婚の生理学』(Physiologie du marriage)
- 『トゥールの司祭』(Le Curé du Tours)
- 『私生活情景』(Scènes de la vie privé)
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- [学術論文リスト]
[戦後編(PostWar)]; (1)2005-2010年の論文; - Googleのバルザック検索結果; Wikipediaを参照する
ユゴー・ヴィクトル(Hugo Victor) 1802-1885.
『レ・ミゼラブル』(Les Misérables)の作者として世界中に知れ渡るフランスロマン派最大の詩人。ユゴーの生涯と活動は19世紀という時代に「高々と響きわたる山彦」であったと称される。(以上「岩波文庫別冊 フランス文学案内」)
主要作品:
- 『ル・ミゼラブル』(Les Misérables)
- 『「クロムウェル」の序文』(Cromwell)
- 『マリオン・ド・ロルム』(Marion de Lorme)
- 『エルナニ』(Hernani)
- 『王は楽しむ』(Le Roi s'amuse)
- 『リュクレス・ボルジヤ』(Lucrèce Borgia)
- 『アンジェロ』(Angelo)
- 『リュイ・ブラス』(Ruy Blas)
- 『レ・ビュルグラーヴ』(Les Burgraves)
- 『ノートル=ダム・ド・パリ』(Notre-Dame de Paris)
- 『死刑囚最後の日』(Les Derniers Jours d'un condamné)
- 『東方詩集』(Les Orientales)
- 『静観詩集』(Les Contemplations)
- 『懲罰詩集』(Les Châtiments)
- 『諸世紀の伝説』(La Légende des siècles)
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- [学術論文リスト]
[戦前(PreWar)編]: (1)戦前の刊行論文; (2) Etude de Drame;
[戦後編(PostWar)]; (1)1990-2008年の論文; (2)1950-1989年の論文 - Googleのユゴー・ヴィクトル検索結果; Wikipediaを参照する
フロベール、ギュスターヴ(Flaubert, Gustave) 1821-1880
ロマン主義時代の文学に目覚め、写実主義文学を確立した作家。主作品『ボヴァリー夫人』(Madame Bovary)は、ボードレール(Baudelaire)の『悪の華』(Les Fleurs du Mal)とともに1857年に風俗紊乱のかどで裁判沙汰になる。(フランス文学史上、第二の「エルナニ事件」と称される。
主要作品:
- 『三つの物語』(Trois Contes)
- 『ボヴァリー夫人』(Madame Bovary)
- 『感情教育』(L'Éducation sentimentale)
- 『ブヴァールとペキュシェ』(Bouvard et Pécuchet)
- 『サランボー』(Salammbô)
- 『聖アントワーヌの誘惑』(La Tentation de saint Antoine)
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- [学術論文リスト]
[戦後編(PostWar)];
(1)2001-2008年の論文; (2)1991-2000年の論文?; (3)1981-1990年の論文?; (4)1971-1980年の論文?
ボードレール、シャルル(Baudelaire, Charles) 1821-1867
象徴派の先駆的詩人。ユゴーは、ボードレールに宛てた手紙で『悪の華』の感想を「きみは新しい戦慄を創造した」と絶賛した。
マラルメ、ヴェルレーヌ、ランボーに影響をあたえた。また、アメリカで冷遇されていたエドガー・アラン・ポーの作品を翻訳し、世界的に栄光を与えた人物として有名。
主要作品:
- 詩集『悪の華』(Les Fleurs du Mal)
- 『交感』(Correspondances)
- 『パリの憂愁』(Le Spleen de Paris)
- 『審美渉猟』(Curiosités esthétiques)
- 『ロマン派芸術』(L'Art romantique)
- 『人工楽園』(Les Paradis artificiels)
- 『赤裸の心』(Journaux intimes)
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- [学術論文リスト]
[戦後編(PostWar)]; (1)2001-2009年の論文; (2)1991-2000年の論文?; - Googleのボードレール検索結果; Wikipediaを参照する
マラルメ・ステファヌ(Mallarmé, Stéphane) 1842-1898
ヴェルレーヌ、ランボーと並ぶボードレールの影響を受けたフランス印象派の三大詩人のひとり。フランス高踏派の全盛期に詩を書き始め、後に独自の詩界を形成した。
主要作品:
- 散文集『逍遥集』(Divagations)
- 『イジチュール』(Igitur)
- 『アン・クー・ド・デ』(Un coup de dés)
- 『海の微風』(Brise Marine)
- 『半獣神の午後』(L'Après-midi d'in faune)
- 『エロディヤード』(Hérodiade)
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- [学術論文リスト]
[戦後編(PostWar)];
(1)2000-2008年の論文; (2)1991-1999年の論文; (3)1981-1990年の論文?; (4)1971-1989年の論文? - Googleのマラルメ検索結果; Wikipediaを参照する
モーパッサン、ギー・ド(Maupassant) 1850-1893.
フランスの自然主義の作家、劇作家、詩人。母の友人で名付親であるフロベールを師として文学を学ぶ。『女の一生』(Une Vie)などの長編があるが、短編小説で本領を発揮した。1893年、43歳で病死。
。
主要作品:
- 『女の一生』(Une Vie)
- 『ベラミ』(Bel-ami)
- 『モントリオル』(Mont-Oriol)
- 『ピエールとジャン』(Pierre et Jean)
- 『死の如く強し』(Fort comme la mort)
- 『我等の心』(Notre cœur)
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- [学術論文リスト]
(1)1885-2006年の論文/書評; - Googleのモーパッサン検索結果; Wikipediaを参照する
20世紀(Le 20e siècle)の作家研究
プルースト・マルセル(Proust Marcel) 1871-1922.
ヴァランタン=ルイ=ジョルジュ=ウジェーヌ=マルセル・プルースト(Valentin-Louis-Georges-Eugène-Marcel Proust)は、フランスの知識人で、作家、エッセイスト、批評家。
大作『失われた時を求めて』は、20世紀の文学史上最も重要な作品の一つ。この大作のジードの理解によって二人の間に尊敬と友情が深まった。
主要作品:
- 『失われた時を求めて』(À la Recherche du Temps perdu)
- 『ジャン・サントゥイユ』(Jean Santeuil)
- 『サント=ブーヴに反駁する』(Contre Sainte-Beuve)
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- [学術論文リスト]
[戦後編(PostWar)];
(1)2001-2007年の論文; (2)1991-2000年の論文?; - Googleのプルースト検索結果; Wikipediaを参照する
ジード、アンドレ/ Gide André (1869-1951)
ヴァレリーの友人であり、20世紀前半のフランス文学の象徴的人物。文壇誌 新フランス評論(NRF)創刊者の一人。文学的にはマラルメ崇拝者として象徴主義から出発。1947年にノーベル文学賞受賞。
主要作品:
- 『アンドレ・ワルテルの手記』(Les Cahiers d'André Walter)
- 『地の糧』(Les Nourritures terrestres)
- 『狭き門』(La Porte étroite)
- 『法王庁の抜け穴』(Les Caves du Vatican)
- 『贋金つくり』(Les Faux-Monnayeurs)
- 『コンゴ紀行』(Voyage au Congo)
- 『ソヴィエト旅行記』(Retour de l'U.R.S.S.)
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- [学術論文リスト]
(1)1941-2006年の論文 - Googleのジード検索結果; Wikipediaを参照する
カミュ、アルベール/ Camus Albert (1913-1960)
アルジェリア生まれのフランスの小説家、劇作家であり、不条理または反抗の哲学者。ドイツ軍占領時代に『異邦人』(1942)を発表し、注目された。1957年にノーベル文学賞受賞。
主要作品:
- 『異邦人』(L'Étranger)
- 『シーシュポスの神話』(Le Mythe de Sisyphe)
- 『ペスト』(La Peste)
- 『転落』(La Chute)
- 『カリギュラ』(Caligula)
- 『誤解』(Le Malentendu)
- 『正義の人びと』(Les Justes)
- 『反抗的人間』(L'Homme révolté)
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ベケット・サミュエル/ Samuel Beckett (1906-1989)
アイルランド出身のフランスの劇作家、小説家、詩人。不条理演劇の代表的作家であり、20 世紀の重要作家の一人。ウジェーヌ・イヨネスコと同様に、20世紀フランスを代表する劇作家としても知られる。1969年にノーベル文学賞を受賞。
主要作品:
- 小説3部作『モロイ』(Molloy)、『マロウンは死ぬ』(Malone Meurt)、『名づけえぬもの』(L’Innomable)
- 『マーフィー』(Murphy)
- 『ワット』(Watt)
- 『ゴドーを待ちながら』(En attendant Godot)
- 『勝負の終わり』(Fin de partie)
- 『しあわせな日々』(Happy Days)
- 『エレウテリア(自由)』(Eleuth ria)
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